名古屋市で住宅型有料老人ホーム、訪問介護、訪問看護、介護職員初任者研修や喀痰吸引等研修(一号研修)などの研修事業まで行なっているH&Nホールディングス

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2016.03.29

ズバッと一言

でも相談しましょ。

先日大阪の介護業者が訪問介護の利用者様宅を外から施錠していたことが、虐待認定となり事業停止処分が下されました。徘徊防止のためということであるが、パッと見ではそこまで処分しなくてもと思ってしまいます。

しかし、ニュースの報道のみでは詳細がわからないためその判断がどうであったかまではわかりません。私個人の感覚で考えると、行政処分の過程でこの事実が発覚して即停止というのも考えにくいように思います。通常行政が介入するときにはしっかりと調査してから、時には指導を繰り返してから処分が下されますのでいきなり極刑というのもおかしな感じがします。もし単純に報道の通りだけであれば余りにも非常な判断だと言わざるを得ません。

今回の事件の中で大半の人が思うことは「徘徊のある人の対応はどうしたらいいの?」と思うと思います。答えは簡単です。先に行政に相談することです。介護事業所だけで考え判断した場合、どのような状況であっても間違っていた場合怒られることになります。まず相談すること。これは他の仕事においても日常業務においても同様のことが言えます。相談して行動を起こした場合は逆に「相談したでしょう。聞いたでしょう」と反論することが可能です。難しい案件の場合は他者と相談して責任を共有することはリスク回避としてとても重要なことになります。今回の事件においても”事前相談”を行政に行っていれば少なくても処分されることはありませんし違った方法が見つかったかもしれません。

しかしながら在宅での認知症高齢者の徘徊問題は深刻です。行方不明者や事故など問題は山積みであることは間違いありません。法律や制度と現場が解離状態にあることも否めません。だからこそ困難事例は積極的に行政に相談した方がいいのではないでしょうか。相談は同時に情報の吸い上げにもなります。たしかに相談にいっても何もしてくれないことはあります。だからといって何も言わなければ始まりませんし、先にも述べたように「言ったでしょ」と言える状況を作っておくことは必要なのではないでしょうか。その上で問題が起こった場合はもちろん行政の責任にもなります。各事業者単体や個人で問題を抱え込むと今は逆に処分されるということを私たちは理解しておかなくてはいけません。社会保障が財政的に圧迫されてきている現在、正直やっかいな問題なのかもしれませんね。問題を改善するにはお金は必然ですから。でも相談しましょ。

不可能なことですが認知症の方が「今まで頑張ってきた俺たちを無下にするのか!」「日本死ね」なんてどこかで聞いたようなセリフを言えば緊急対策でもおこなわれるのでしょうかね?認知症ですから言えませんけど。