名古屋市で住宅型有料老人ホーム、訪問介護、訪問看護、介護職員初任者研修や喀痰吸引等研修(一号研修)などの研修事業まで行なっているH&Nホールディングス

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2019.02.08

ズバッと一言

山に行って

ヘルパー2級の資格を持っている介護職員さんから、今も介護職は人手不足でかなり深刻な問題でです。サービスを向上していくためにはどうしたらいいですか?

というメッセージがありました。

 

確かに介護施設は人手不足です。人手不足から来るサービスの質の低下は深刻な問題です。

このことは深刻な問題であると同時に難しい問題でもあります。

 

そこで一つ考えたいのですが、人手不足と質の低下が必ずしもイコールになるのか?

私の考えとしてはノーです。

確かに人手が不足していると「手が回らない」ということは発生します。ナースコールが鳴ってもすぐに対応できないなどの不都合はあります。

しかしこのことは仮に人数が足りていたとしても「瞬間的」に発生することが多く、医療も介護も仕事の量が時間によって一定ではないという現場特有の事情があります。

当然のことながら瞬間的仕事量の多いタイミングに人員を合わせてしまうと仕事量の少ない時間帯は手が空くということになります。

またコストパフォーマンス面でも介護報酬は定額制ですから人数を多くすれば、どんなに人件費率をぎりぎりに高くしても薄まるということが発生します。

給料が安ければ離職率は増え、採用率は低下し人員が不足するということになります。

 

ここで私が大切であると考える「質」というものは量的な「質」ではなく

個のスキルレベルでの「質」です。

この質は人員不足とは関係ありません。もし関係するのであればそれは「怠慢」な手抜きです。

 

個の知識レベルや技術レベルは先に述べたような量的質には左右されません。

私たち専門職において最も重要なことは「自分が納得できるスキルレベル」を持ち、患者さんや利用者様の期待に答えることです。

 

甘えてはいけないのですが、人員が不足しているということは社会現象ですから知らない人はいません。そもそも利用者様やご家族様は理解し我慢しています。

周囲が求める「質」というのは個の「スキルレベル」なのではないでしょうか。

そういったことが反故にされるから怒るのです。

 

一生懸命やっているということは理解できます。しかし、それは皆共通していることなのです。皆がしていることをアピールしても、それは普通という評価にしかなりません。

 

専門職としての期待に答えるという「質」向上することが何より大切なのではないでしょうか。

外的要因ではなく、内的要因を今こそ求めている時代だと私は思います。

 

人手が少なくても充分いい仕事はできると私は考えています。

 

話は変わりますが、確かに外的要因も重要です。最近介護職員による利用様の殺人など不祥事のニュースをよく見ます。

「お願いですからやめていただきたい」そういったくだらないことがどれほど人員不足などの問題を助長していることか。迷惑でなりません。

そんないい加減な気持ちでこの業界に入らないで頂きたい。きちんと患者様、利用者様のことを思える人が食べていく場所です。

毛色の違う人たちに踏み荒らされるのはもうこりごりです。

 

そんなにストレスがたまっているのでしたら、山に行ってイノシシでも鹿でも捕まえてきてください。すっきりしますし感謝されます。お金ももらえます。

 

現場で働く介護職員さんも協力して「なりたいと思う職業」にしていかなくてはいけないと私は考えています。

職業人として本物のプライドを持てる仲間を作らなければいけないのではないでしょうか。