名古屋市で住宅型有料老人ホーム、訪問介護、訪問看護、介護職員初任者研修や喀痰吸引等研修(一号研修)などの研修事業まで行なっているH&Nホールディングス

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2023.03.05

ズバッと一言

いつまでたっても

本日トピックス研修を行いました。介護施設の利用者様が重度している現在介護職員のスキルアップは必須です。残念なことに介護施設に入所している高齢者の方はいつか亡くなっていきます。最初から重度の方でなくてもいつかは重度介護者や重度障碍者になっていくのです。知識や技術は必要な時に今からつけようと思ってもそんな簡単につくものではありません。日ごろの準備が必要なのです。そしてこういった勉強はすぐに結果が出るのものではありませんので今やっていなくても毎日が何となく過ぎ去っていきます。しかし、過去の時間で勉強することはできません。そんなこと解っているけどできないのがこれもまた人間なのかもしれません。

私が以前介護領域の勉強会で身体合併症を行ったときに「介護にこんな難しいことはいらない」などひどく批判されたことがあります。その必要性を言っても「そうはいってもねえ」「介護さんだから」など否定的なことを言われた記憶があります。そこから約10年後喀痰吸引や経管栄養の医療行為の資格が取れるようになり、現在ではさらに多くの範囲を介護職ができるようになった方がいいのでは?と言われるようにもなりました。

これは私個人の意見ですが、これまでの10年の間にそういった教育をもっと充実させていれば違った現在になっていたのではないかと思います。勉強をするということは時間もお金もかかりますから事業所としても個人としても大変なことです。しかし、そういった教育の充実こそが今の介護業界には必要なのではないかと思います。今日のセミナーでもお話しをさせていただきましたが、マンパワー不足の解消には大きく二つあると私は考えています。ひとつは当然のことながら人員の補充です。これは王道。もう一つは介護職員個々の能力アップです。スキルも含めて個人の力の底上げもマンパワー不足の解消の方法であると考えています。今の介護業界は個々の能力不足の穴埋めをするために人数を多く配置するという傾向はないでしょうか。役所の申請時に「ベテランの介護さんならひとりでできませんか?」と言われたことがあります。これは一理あります。言われるとムカッとくるのですが確かにと思わざるを得ないなと思うのは私だけでしょうか。また認知症の方の状態などちゃんと治療をすればもう少し落ち着くのにと思うこともあります。在宅では医療も同様にレベルアップが必要なのかもしれません。社会保障がどんどん削減されていく現状で十分な医療の提供がままならない状況も発生してきています。どんどん悪循環の陥るような感じもしますがだからこそも一度全体のレベルアップが必要なのではないかと思います。

いかに「良きベテラン介護職員を育成するか」これからの介護業界にもっとも必要なことだと私は考えています。人が足りないから教育が受けられないできないと言っているようではいつまでたっても介護の良き時代は訪れないのではないでしょうか。私を含め介護施設の運営・管理にあたるものはもっと教育の重要性を考えなくてはいけないと改めて思いました。